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遺産分割
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遺産分割とはどういうことをするのか?
相続人それぞれが、遺産の中から何を受け取るのかを全員一致で決めていく手続です。
遺言状がない場合は、民法の決まりに従った法定相続になります。
民法では、相続人がどれだけ相続するかについて、割合(遺産総額の何分の何か。法定相続分といいます。)でしか決めていませんので、実際に誰が何を受け取るか(家は誰、車は誰など・・。)については、相続人どうしの話し合いによって具体的に決めていくことになります。この話し合いのことを
遺産分割協議といいます。
法定相続分(詳細についてはこちら)では、例えば、相続人が、妻(配偶者)、長男、長女、二男だとすると、妻が相続財産の2分の1、子があわせて2分の1、つまり長男・長女・二男それぞれ6分の1ずつということになります。
でも、財産にはお金以外にも家とか他にもいろいろある場合もあり、そんなにきっちりと分けられないのでは?ということもあります。そこで、相続人が話し合って、具体的な取り分を決める遺産分割協議が必要になります。
その協議の結果、民法の定めた割合のとおりに遺産が分けられなくてもかまいません。ただし、
相続人全員の意思の合致が必要です。
多数決によって成立することはできません。全員が異議なしであれば、自由に決めることができます。
ポイント!
遺産分割協議が成立するには
1.相続人の全員が
2.そろって賛成することが必要です。
遺産分割はいつまでにすればいいのですか?
遺産分割自体は、いつまでにしなければいけないといった期限はありません。
一般的には、相続開始後、ある程度の日程が経ってから(例えば、49日の儀礼終了後)相続人が精神的にも平静を取り戻してから遺産分割の話し合いに入るというのが多いようです。
ただ、遺産がたくさんあるおうちでしたら、相続税の申告・納付期限(相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内)も分割協議の開始される一つの契機となっており、協議成立の目標時点ともなります。
また、不動産や預金などは、受取人を決めた後で、名義変更の手続きをしますので、遺産分割は、なるべく早くした方がいいでしょう。
ポイント!
遺産分割協議をしないで長期に放っておくと、次の世代で遺産分割協議をすることになり、遺産分割協議の当事者が増えるとともに、当事者同士が疎遠になっていくこともあります。そのため、兄弟同士で話し合えば、解決できたものが疎遠になるとお互い主張し合って、なかなか話し合いができなくなるおそれもあります。次の世代に紛争をのこさないように遺産分割は早いうちにする必要があると言えます。
遺産分割の方法
遺産分割の態様としては、現物分割、債務負担の方法による分割(代償分割)、換価分割およびこれらを組み合わせる方法があります。
1.現物分割
遺産をそのままの形で分割する方法です。
例えば、「甲不動産は長男Aが取得し、乙不動産は次男Bが取得する」といったもの。
2.債務負担による分割(代償分割)
遺産を多く取得した相続人が他の相続人に対して代償金を支払って、共同相続人間の過不足を調整する分割方法です。
例えば、相続人の一人が不動産を取得する代償として、他の相続人に対して現金を支払う場合です。
3.換価分割
遺産を売却して、その金銭を分割する方法です。
現物分割が、不可能であったり、農地のように現物の分割が妥当でない場合、あるいは現物をバラバラにすると価値が下がる場合などにこの方法をとります。
遺産分割協議
遺産分割協議は相続人が一堂に会して行うのが普通ですが、文書をつくって持ち回る方法などでもかまいません。
※ただ、協議の場に参加できなかった人には、事前に連絡を取って、内容をよく説明し(必要に応じて、草案を送ったり、直接会って説明するなど)、しっかりと了解を取っておく必要があります。
協議は共同相続人全員の意思の合致によって成立し、多数決によることはできません。1人でも協議書の内容に不同意の人がいたら、すべてが無駄になりますので、持ち回りでさっさと片付けようと、安易に考えると、いい結果にならない可能性もあります。
全員の意思の合致があれば、どのように遺産分割をしようと自由です。協議が成立したら遺産分割協議書を作成します。
未成年者がいる場合は、法律行為能力がないので、その法定代理人が代わって法律行為をします。代理人には原則として親権者がなりますが、相続の場合は、親権者も相続人であることがあります。この場合は、家庭裁判所に
特別代理人を選任してもらう必要があります。
特別代理人の専任方法
・申立先
子の住所地の家庭裁判所
・申し立てに必要な費用
子一人につき収入印紙800円
連絡用の郵便切手(申し立てをする家庭裁判所に確認が必要です。)
・申し立てに必要な書類
申立書1通
申立人(親権者)、子の戸籍謄本各1通
特別代理人候補者の戸籍謄本、住民票各1通
遺産分割協議書の案
→家庭裁判所HP(特別代理人の申立て)
Q&A 養子に行った子がいる場合は?
養子に行っても、実親の相続権がなくなるわけではありませんので、養子に行った子も遺産分割協議書に参加しなければなりません。ただし、特別養子は実親の相続権を失いますので、遺産分割協議には参加できません。
Q&A 結婚した子がいる場合は?
例えば「結婚した娘も相続権があるか」という相談がありますが、結婚して家を出た子であっても相続権はあります。
遺産分割協議書
遺産分割協議が成立すると、通常は、遺産分割協議書が作成され、共同相続人がこれに署名捺印または記名押印することになります。
必ずしも、遺産分割協議書の作成を必要としない場合もありますが、遺産に不動産が含まれている場合は、相続登記のときに添付書類として、必要となります。
また、後日の紛争を防止するためにも、遺産分割協議書を作成することが望ましいです。
・印鑑
遺産分割協議書に押す印鑑は、一部例外もありますが、原則として、相続人全員が実印を用い、その印鑑証明書を遺産分割協議書に合綴します。
・当事者
遺産分割協議書は相続人全員で作成します。一人でも欠けると、無効になります。
・用紙
遺産分割協議書の用紙サイズや紙については、適宜な用紙でかまいません。しかし、後々の紛争を防止する意味でも大切に保管するものですので、長期の保存に耐えられるものが向いています。通常は、A4サイズの用紙を使って、パソコンで作成するのが一般的です。用紙が複数枚になる場合は、用紙と用紙の間を契印(いわゆる割印のこと)します。
この契印も相続人全員でします。
Q&A 出来上がった遺産分割協議書はどこかに提出するのですか?
出来上がった遺産分割協議書は、役所や裁判所などに提出する必要はありません。ただし、被相続人(亡くなった人)の不動産の相続登記をするときなど相続手続きの際に遺産分割協議書の提出が必要になります。
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